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2008年3月

2008年3月13日 (木)

ケツメイシ

「ケツメイシ」というと、若い人は音楽グループを思い出すのかもしれませんが、私は名前しか知りません。

http://www.ketsume.com/profile/profile.html

彼らのHPによると、下剤に使用されている薬草で、「全てを出し尽くす」とあります。なるほど。

4人のメンバーのうち二人は薬科大学出身で、薬剤師の資格をもち、製薬会社への勤務歴があるのだそうです。

漢字で書くと、「決明子」と書く。「決明」とは、「目を明らかにする」すなわち、視力を回復する薬の意味。

「生薬単」(語源から覚える植物学・生薬学名単語集)(原島広至著)NTS社によると、「決明」(エビスグサ)の種「子」。薬効は緩下。漢方方剤にはあまり配剤されず、もっぱら民間薬として利用され、高血圧症、緑内障などにも用いられる。

今度、機会があれば「ケツメイシ」の曲を聴いてみよう。

2008年3月12日 (水)

ぶす

「ぶす」などと女性の前では発言を慎まなければなりませんが、絵本で「ぶす」(内田 麟太郎作、ポプラ社)というのがありました。

http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=20440010

http://www.yomiuri.co.jp/book/kodomo/picture/20070912bk04.htm

ケチな主人が、つぼの中の水あめを猛毒(もうどく)(=附子(ぶす))だとウソをつく。留守番中の家来(けらい)ふたりのやりとり、機転をきかせたウソのお返しがこっけいな人気演目です。「ちゃっとのけ! ちゃっとのけ!」。独特のせりふ回しを生かしつつ軽妙(けいみょう)にアレンジした文。狂言通ではないという作者が、古典の翻訳(ほんやく)でなく、今の子どもが共感できる笑いへ橋渡しをしてくれます。

狂言の演目で「附子(ぶす)」というのがあり、それを元に書かれているようです。

「生薬単」語源から覚える植物学・生薬学名単語集、原島広至著、NTS社によると

http://www.nts-book.co.jp/item/detail/summary/bio/20071105_56.html

「附子」とは、猛毒のトリカブトの茎がでる母根の周囲の新しい芽をつけた子根をさし、「母に附く子」の意味らしいです。

以前、トリカブト保険金殺人事件がありました。

http://gonta13.at.infoseek.co.jp/newpage1.htm

トリカブトは神経伝達阻害により、骨格筋の麻痺を起こす神経毒。しかし、これを高圧蒸気処理等による減毒処理すると、薬になる。不思議ですね。麻黄「附子」細辛湯、桂枝加朮「附」湯などに「附子」が入っているのですね。

なお、「ブス」という言葉の語源は「附子」を口にすると顔面神経麻痺し、無表情になり、そこからつけられたという説もあります。「東海道四谷怪談」で、お岩が飲まされた毒も「附子」とされてます。

2008年3月10日 (月)

サワーポメロ

サワーポメロが美味しい季節である。

英語にすると 「sour pummelo」か。

「sour」は「酸っぱい」、pummeloは「文旦」。それでは、甘い文旦があるのか?

pummeloはLongmanの英英辞典に載ってない。極東が原産国であるためか。

http://www.hort.purdue.edu/newcrop/morton/pummelo.html

「文旦」を鹿児島では「ぼんたん」「ボンタン飴」と呼ぶが、「ぶんたん」が標準的読み方か。清国広東省の通商商船船長「謝文旦」由来とのこと。グレーププルーツ、ナツミカン、八朔、晩白柚も文旦が原種のようである。

グレープフルーツジュースと医薬品(Ca拮抗薬、高脂血症薬:アトルバスタチンなどの)との相互関係は有名であるが、飲み合わせで問題になるのは、グレープフルーツだけではないということである。柑桔系果物のなかではグレープフルーツのほかに文旦、八朔、橙(ダイダイ)が相互作用が報告され、レモン、カボス、温州みかん、バレンシアオレンジは相互作用がないと報告されている(原島広至著「生薬単」:NTS社)。

Ca拮抗薬を服用されている人は、これらの果物を食べるときは、薬が効きすぎたりすることがあるので、注意が必要である。

立花隆氏と膀胱癌

文芸春秋2008年4月号によると、評論家の立花隆氏(67歳)が膀胱癌で2007年12月に手術を受けていたそうである。

http://www.bunshun.co.jp/mag/bungeishunju/index.htm

1997年から高血圧症で東大病院に通院していて、最近、肉眼的血尿を自覚して、泌尿器科で膀胱癌に診断を受けたそうである。一病息災といったところか。

膀胱癌の発病の危険因子として、喫煙の影響を述べている。彼の場合、40代半ばまで約20年間の喫煙歴があったそうである。それくらいのひとは世間にはいっぱいいそうであるが。

http://mext-cancerinfo.tri-kobe.org/database/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000062875

このサイトによると、喫煙者は4-7倍膀胱癌の発生リスクが高いそうである。禁煙後10年以降でさえ、膀胱癌の発生リスクは依然高く、今まで喫煙したことの無い人に比べ、約2倍とのこと。立花氏は、喫煙の他に農薬を含めた化学物質、排気ガスもあげている。

私が文芸春秋を読み始め、立花隆氏を知ったのは、故児玉隆也氏との共著「田中角栄研究」であった。30年以上前になる。

自分の膀胱癌を手記として文芸春秋に連載を開始した立花氏は、自分の病気を客観的に観察して、まとめ、公開している。なかなかできることではない。病気を克服して、今後もユニークな視点から執筆を続けて欲しいものである。

2008年3月 3日 (月)

黄砂とアレルギー

今朝、家内の黒色の車が真っ白になっていました。桜島の灰ではなく、黄砂の影響でしょう。

本日(3月3日)の南日本放送によると、「県内で、今年初めての黄砂がけさ観測されており、視界が悪くなっています。気象台によりますと、鹿児島市では、けさ7時10分と9時の観測で、視界が10キロとなっています。県内全域で黄砂が観測されています。県内で黄砂が観測されたのは今年初めてです。黄砂は、中国の内陸部やモンゴルなどの砂漠の砂が風で運ばれる現象で、窓ガラスや車、洗濯物が汚れる原因になるほか、見通しが5キロ未満になった場合視界がさえぎられ交通に影響が出る恐れがあります。 」

車が汚れるのは洗えばいいが、目に見えないいやなことがある。

今年は既に、スギ花粉症の季節に入って、スギ花粉症のひとにはいやな季節ですが、大分県立看護科学大の市瀬孝道教授(環境毒性学)と国立環境研究所によると、黄砂がアレルギー性鼻炎や気管支喘息を悪化させる可能性があるとのことです。

http://www.people.ne.jp/2006/05/08/jp20060508_59525.html

http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/kousa.html

黄砂の時は、普段以上にしっかりマスクなどの対策が必要のようです。

中国からは毒入り餃子だけでなく、又、今年もやっかいなものが日本にやってきた。黄砂には中国の大気汚染物質もしっかりくっついているのだろうな。