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2008年2月27日 (水)

麻疹

霧島市の国分中央高校で、2年生の生徒3人が麻疹にかかり、1週間の学年閉鎖になりました。鹿児島県内の今年の発生報告は5名。

日本は麻疹の輸出国。先進国としては恥ずかしいことである。 2007年夏に米国で流行した麻疹の感染源が日本の野球少年(12歳)であったというCDC(米国疾病対策センター)の報告があった。 

麻疹予防接種の国際比較としては、天声人語にも掲載された熊本大学の粂先生の意見を参考にされたい。

http://www.k-net.org/opinions/measles.html

全国では本年既に2200人の発生患者報告が上がっている。昨年夏大流行したことは記憶に新しいことである。

数年前まで、麻疹ワクチン接種は、予防接種法により、生後12ヶ月から90ヶ月の子供(就学前くらい)に1回のみ接種されたいた。2006年から1歳と就学前1年間の2回接種が実施され始めた。2008~2012年度は中学1年生と高校三年生にも定期接種されることになった。この方法でも、今の中学1年生は約4年間、今の小学1年生は5年間、今の高校3年生以上のある割合が有効な抗体価を持たない(つまり、麻疹に罹患しやすい)状態で放置されている。

麻疹の流行は春から夏にかけてである。昨年の夏、自分の子供には、自治体や国からの補助なく、2回目の麻疹接種を行なった。昨年夏の流行時期に一般の人は、新聞やテレビで報道されて驚き、慌てて、医療機関に麻疹抗体価の測定や麻疹ワクチン接種に問い合わせがあった。全国で麻疹ワクチンや抗体価測定試薬が不足し、大変であった。しかし、のど元過ぎればなんとかで、又、国民の多くは麻疹の恐さを忘れてしまっている。日本全国で、300万人かかってもおかしくない状態である。 発病してしまうといまだに有効な特異的治療法がない。年間数十名の死亡例がある。肺炎や脳炎にかからないためにも2回の予防接種を受けることが望ましいだろう。

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