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2008年6月20日 (金)

百日咳2

以前、百日咳について書いた。

http://shibaryo.synapse-blog.jp/shibaryo/2008/04/post-725c.html

広島県感染症情報センター(2008.05.09)でも百日咳の例年と比較した今年の流行を報告している。

http://www.pref.hiroshima.lg.jp/hec/hidsc/kansen_wadai/hyakunitiseki.html

愛知県の県のHPでも百日咳の流行を警告している(2008.06.05)。

http://www.pref.aichi.jp/0000016029.html

岩田健太郎著「感染症外来の事件簿」(医学書院)によると

成人発症の百日咳は、予防接種はしているが、効果の減弱してからの感染が問題。この場合、古典的な発作性の咳嗽は比較的少なく、持続性の咳嗽が主症状。

咳が激烈で、長く続く咳で「吐いてしまう」という病歴があれば百日咳を疑う。

ドイツなどでは既に、青少年の時期に追加で百日咳のワクチン接種をしている(ブースター効果)。

NEJM, 353,1555-1563, 2005でも

http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/353/15/1555

結語:無菌体百日咳ワクチンは、思春期と成人に対して予防効果があり、ルーチンに使用することで、子供達への伝播と全体的疾病負荷が軽減するとのことである。

つまり、乳幼児期のワクチン接種による百日咳菌抗体価が減弱している思春期、成人期に追加ワクチンを接種して、病気を軽くしたり、免疫を持たない子供達に移さないということである。

百日咳は乳幼児の病気と思っていたが、認識を新たにし、予防接種(思春期以降の追加接種を含め)の必要性を訴えたい。

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